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Windowsに嫌気が差して、無料OSに切り替えようと、いろいろ調べて、結局Linix Mintを導入しようと決めました。GUIに慣れていたので、Linuxに悪戦苦闘した記録です。

韓国ドラマと切っても切れないOST

韓国ドラマにはまって3年ほど、結構マニアの域に入ってきたかと思ったので、ここで一応感想をまとめておきます。

 多くの人が、韓国ドラマのエモーショナルなポイントとしてあげているのが、OSTの使い方だと思います。「OSTって何?」と私もネットで韓国ドラマの特徴が不思議で調べていて、ああドラマのBGMのことかと分かったけど、韓国の視聴者は気に入ったドラマの音楽はダウンロードしして楽しむと聞いて、おおっと思いました。昔から映画より映画音楽が好きなタチなので、だから韓国ドラマにはまったのかと、納得したから。
 以下のサイトがOSTについてわかりやすく紹介しています。
 【K-POPファンも韓流好きも必見 人気韓国ドラマを支えるOSTとは?】

さて、放送年代を追って、私が気に入った韓国ドラマをOSTとのマッチングで紹介していきましょう。
年号は、韓国での公開年です。

2009年 「スターの恋人」
 冬のソナタで日本に韓国ドラマブームを巻き起こしたチェ・ジウが主演した恋愛ドラマ。気味悪さでトラウマになった韓国映画オールドボーイで悪役を演じていたユ・ジテが相手役です。年代的にまだマクチャンドラマ(ドロドロ愛憎劇)の影を引きずっている感じですが、私が感動したのはテーマ曲。1960年代のロマンティックな映画音楽の雰囲気が横溢していてグッド。他のOSTはどうってことはないのですが、イントロがピアノで始まり、オーケストラが入ってきて盛り上がるのが映画音楽ぽくって、気に入りました。主役二人を結びつけるショパン夜想曲の使い方も秀逸。

2015年 「彼女はキレイだった」
 韓国ドラマの進化を解説したサイトをいくつか読むと、2011年からケーブルTV局が脚本重視、無名の新人俳優の発掘などに乗り出してから、従来の枠にとらわれないドラマ作りが始まったということです。このドラマは韓国・MBCの制作だから大手地上波TVだけど、ケーブルTVの台頭に危機感をもって総力をあげたドラマでしたね。何より場面ごとにコミカルな曲や、センチメンタルな曲をこれでもかと投入して、現代的な韓国ドラマのスタイルを確立したと思います。ラブコメ女優として有名なファン・ジョンウムと梨泰院クラスで幅広い役柄がこなせる俳優として知られたパク・ソジュンのダブル主演。

2017年 「青い海の伝説」
 韓国ドラマのOSTというと、ボーカルで情緒たっぷりに歌い上げるというイメージだけど、このドラマはインストゥルメンタルが中心で、それが海外ロケや映画並みの水中撮影と相まって、大作映画なみの重厚さを醸し出しているんです。ワルツのリズムを効果的に使って、クラシックなムードも演出しています。韓国のイケメンは細面が普通だけど、このドラマのイ・ミンホはちょっとふっくら。でも甘いマスクが詐欺師役にピッタリ。チョン・ジヒョンは美しい海中の人魚姿と地上でのコミカルな演技が対象的で素晴らしいです。

2017年 「この恋は初めてだから」
 韓国ドラマの奥深さに度肝を抜かされたドラマ。原題は「この人生は初めてだから」、原題のほうがずっとドラマのテーマにあっています。韓国の文化や生活が日本とずいぶん違うこともこのドラマで知ることができました。戦後続いた軍事政権からの脱却の苦しみや、儒教文化の負の部分、家族という束縛のやりきれなさ、30歳代の若者の就職難など、現代の韓国が抱える社会問題をストーリーに溶け込ませた脚本には感動しかありません。シチュエーションが「逃げるは恥だが役に立つ」とそっくりで、逃げ恥のちょうど1年後に放送されたので、日本のドラマ愛好家からは、パクリ・盗作と非難を浴びました。
 でも、私の感じ方は違います。確かに主人公二人のシチュエーションはそっくり。男役はアプリ開発IT技術者、かたや女役は家族事情で持ち家を弟に取られて住み家を失ったなど。だけど、「逃げるは恥だが役に立つ」が女性差別特に高学歴女子の生きづらさをドラマの土台にしているのに対して、現代韓国の若者の悩みをいろいろと正面から取り上げている点で、韓国に軍配が上がると思います。
 OSTもバラエティに富んでいて、すばらしい。愛していたくて (Vo.MeloMance)は、JAZZ風のポップで洒落た雰囲気の曲です。

2018年 「キム秘書はいったいなぜ」
 韓国ドラマのヒットメイカーSTUDIO Dragonの制作。韓国ドラマは、同じような設定を東映任侠物のように使い回すので、シリアスドラマが好みの人からバカにされます。でも私は韓国ドラマは、他のジャンルでいうと本格推理小説のパターンによく似ていると思うのです。本格推理小説の作家は、もう出尽くしたといわれるトリックを巧みにアレンジして、新しい小説を次々に生み出しています。韓国ドラマの脚本家もまた、使い古されたドラマのアイテムをどうやったら新鮮に視聴者を感動させられるかに知恵を絞っているのです。
※ここからややネタバレです。このドラマをこれから見るつもりの人はご注意を!
 このドラマも、「幼少期に出会っていた」「始めは犬猿の仲」「主人公はトラウマがある」など、よくある設定を使っています。でもちょっとしたセリフのかけ違い(計算ずくのダブル・ミーニング)や、各場面での人の登場の仕方の自然さ、かつての韓国ドラマでよくあった唐突に人物が表れるなどの不自然さがないなど、非常に細かい計算の元に脚本が練り上げられています。このドラマを見て思ったのは、日本のドラマには筋立てに関係ないイメージや情感表現だけのシーンがやたら多いということです。
 最近の韓国ドラマでは、ドラマを象徴するような印象的な曲をフィーチュアすることが多くなりました。
 このドラマの一番印象的な曲は、It's You - 정세운ですかね。名曲揃いですけど、勘所でこの曲が使われています。最近の韓国ドラマのOSTのヒット曲は英語の印象的な曲名がついてますね。グローバルな市場に向けた戦略でしょう。
 It's You − 「それは、君」といった曲名ですかね。

2018年 「僕が見つけたシンデレラ~Beauty Inside~」
 韓国ドラマはぶっ飛んだ設定でも有名。「星からきたあなた」は宇宙人と人間の恋。「トッケビ」は鬼と人間の恋。日本の脚本家は想像すらしないドラマにあふれています。このドラマでは、1ヶ月に1度まったく別人に変身してしまう持病を持ったトップ女優と交通事故の後遺症で人の顔を識別できなくなった財閥御曹司の恋がテーマ。「よくこんな設定考えつくよ!」というドラマです。もともとは男女の設定が逆の映画版のリメイクだそうです。
 「この恋は初めてだから」のイ・ミンギと演技力で定評のあるソ・ヒョンジンが出演しています。イ・ミンギは独特の抑えた演技、いつもほぼ無表情という代わった役者。申し訳ないけど美人揃いの韓国では、それほどぱっとしないと思うソ・ヒョンジンが美人女優役というのはどんなものかと思っていたけど、どっこい女優役がはまっている。ぶっ飛んだ設定をうまく人情噺にアレンジした脚本は素晴らしいの一言。
 OSTも名曲揃い!テーマ曲といえるのは、アイドルグループRed Vervetのウェンディが歌う「Goodbye」。その他、Rothyの歌う「Cloud」、Davichiの歌う「Falling in love」とすべてが各シーンにピタリと合っていて映像としても完璧です。

2018年 「その男の記憶法」
 まったく内容を知らずに、たまたまAmazon primeで見ました。キャスト・脚本・撮影・OSTすべてが調和していてドラマとしての完成度にうなりました。特に画面の構図やカメラワークがすばらしい。色彩と画面の美しさもびっくり。後で気になって調べたら、韓国ドラマは撮影用カメラに高価な映画用カメラを使用する場合が多いとのこと。深みのある映像はちゃんとコストをかけているのです。このドラマで韓国語の話し言葉の美しさにも感動しました。主役のキム・ドンウクの低音のセリフ、女優キム・ガヨンと妹役キム・スルギのユーモラスな掛け合い、実におもしろかったです。

本当はドラマのイメージ画像も貼りつけたかったのですが、著作権との絡みで、写真を引用して法的に問題ないのか自信がなかったので、やめました。韓国ドラマblogを運営している方、ご存知だったらご教示ください。よろしくおねがいします!