株式会社 カットシステム サイトから引用
先日近くの大型書店に行ってみたら、PC関係のコーナーに、「Linuxで快適PCライフ-
最新のWindowsをインストールできないPCの徹底活用術-」という解説書を見つけました。デスクトップOSとしてLinuxを使うための解説書です。
これって、実はとても珍しいことです。書店のLinux関連本はほぼ100%Linuxサーバーやコマンド、プログラムの解説書です。
素人向けにLinuxのインストール方法や使いこなし(特にGUI中心に)を説明した本は初めて見ました。
これには驚きと「ついに来たか!」という感動を覚えましたね。
まだ、1冊だけですが一般向けにLinuxの導入をサポートする解説が出版されたということは、WindowsやMac一辺倒だったPCの世界が揺らいでいることを意味します。特に保守的な日本で出版されたことに時代の変化の兆しを感じました。
ディストリビューションはUbuntuを基本に説明しています。それだけユーザーが多くて一般的だと判断したのでしょう。UbuntuはGUIを基本として設計されたはしりですからね。ただ、私からするとWindows10ほどではないですが重めの印象です。それにユーザーインターフェースが独特でちょっとクセがありますね。
Winowsからの移行を希望する一般ユーザー向けなら、操作性が似ているZorinOSやLinux Mintの方が違和感が少ないと思います。
もう一つ、Linux関連の話題
ZDNETの記事でLinux普及の波について寄稿した記事がありました。
Steven J. Vaughan-Nicholsさんはノースカロライナ在住のテクノロジー記者です。
この記事には、こんな記載があります。
DAPのデータによると、2025年には、Linuxユーザーが全訪問者の5.4%を占めていた。この割合は、筆者がこれまでに見た他の信頼できる統計データよりもはるかに大きい。
確かに、5.4%という割合はそれほど大きくないように聞こえるかもしれない。しかし、「Android」(17.6%)と「Chromebook」(2.1%)を加えると、Linuxユーザーが訪問者に占める割合は25.1%となり、「macOS」(10.1%)や「Windows 10」(14.1%)、「Windows 11」(16.2%)を上回る。これは極めて印象的だ。
Stevenさんが指摘している通り、「Android」「Chromebook」も基盤はLinuxです。スマートホンもアイフォンかAndroidでしょうから。日本人もスマホではかなりの数のLinuxユーザーがいるはずです。
実際LinuxをデスクトップPCで使っていると、アプリのインストールはWindowsよりスマホの操作性に似ています。
また、Stevenさんは、近年のMicrosoftのビジネスがOSの販売からアプリケーションサービスへと転換しつつあることへも注意を向けています。
近年、Microsoftに利益をもたらしているのは、「Azure」クラウドとSaaS製品群(特に「Microsoft 365」)だ。同社が望んでいるのは、ユーザーがWindowsを購入することではなく、「Windows 365」クラウドPCのサブスクリプションを購入することである。
さまざまな不正アクセス対策で右往左往するしかない今のWindows部門のスタッフは本当に気の毒です。基幹OSで世界中のシステムのバックボーンですから、引くに引けないMicrosoft社は大変です。
いたちごっこはいったい何時まで続くのでしょう。
先のことは分からないですが、現状ではLinux中心でパソコンライフを送るのは、極めてストレスフリーで快適です。